駿河竹千筋細工
- 自由な発想で使いたい繊細優美な逸品。 国指定の伝統的工芸品にもなっている駿河竹千筋細工の特徴は、 他産地の竹製品が平らな竹ひご(平ひご)を編んで作るのとは対照的に、 細く丸く削られた竹ひご(丸ひご)を組み上げて多様な形をつくるところにあります。 職人がその技を駆使して、竹ひごを一本一本組み、千筋にして商品を完成させます。 しっとりとした滑らかで繊細な曲線は、和風・洋風を問わず、 私たちの日常生活の身近な道具やインテリアとして、落ち着いたやわらかな時間を醸し出してくれます。
静岡市の地場産業としての基礎ができたのは、江戸時代になってからだと言われています。
徳川三代将軍「家光公」が静岡浅間神社造営のために、全国各地から大工、彫刻、漆などの名工を集めたことでした。
彼らの知恵と技は、この地で受け継がれ、磨かれて、四〇〇年以上もの長い間、暮らしを豊かにする魅力的な品々をつくりだしています。
しかしながら、歴史と魅力があるが故に、いつしか貴重品や美術品のように扱われ、人々の暮らしから離れてしまった「伝統工芸品」。
本来は使うことで暮らしを豊かにできる実用品だったはずです。
美しいだけでなく、実は丈夫で、修理もできて、長く使える、これからの時代に求められる特徴を合わせ持つ商品でもあります。
私たちの願いは、もう一度、「伝統工芸品」を「ずっと使いたくなる日用品」にすること。
「駿河トラッド」は、静岡市の職人がつくる伝統工芸の商品を紹介します。