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愛媛県今治市 伝統工芸品のご紹介

愛媛県今治市
2025.09.1~09.30

今治市は、近畿地方と九州地方を結ぶ瀬戸内海航路の中間に位置しており、古来より海上交通の要衝となってきました。
戦国時代には、来島村上氏、能島村上氏などの海賊衆が大きな影響力をもち、瀬戸内海の交易・流通の秩序を支える海上活動を生業としていました。
その精神が現代の海運・造船産業にも受け継がれ、今では世界的な海事産業の集積地として名をはせています。

また、今治と言えば「今治タオル」というイメージが強いと思いますが、桜井漆器や菊間瓦のような伝統工芸や、今話題の「紅まどんな」など柑橘類の産地でもあります。

今回、今治の様々な地場産業の中から、タオル、木工品をはじめ、桜井漆器技術、そして菊間瓦の技術を活用した興味深い逸品をご紹介します。

(開催場所:東京ワールドゲート神谷町トラストタワー2F CoCo JAPAN)

・菊間瓦(小泉製瓦有限会社、有限会社ハマセ商店)

愛媛県今治市の菊間町で生産される「菊間瓦」は約750年の歴史を誇る伝統工芸品です。
原土の配合から成形、磨き、乾燥、焼成に至るまで、職人の高度な技術が息づいています。特に「磨き」による光沢の向上や、1,000℃以上でのいぶし焼成によって生まれる独特の銀色は、菊間瓦ならではの美しさです。
明治前後には大山祇神社の御用瓦を納入したり、皇居の御用瓦を納入するなど、最盛期を迎えたものの、近年は日本瓦の需要減少に伴い、製造業者も大幅に減少してしまいました。そのような趨勢の中、長年に渡って受け継いできた製瓦技術を応用し、新たな取り組みをしている小泉製瓦は10代続く老舗の菊間瓦窯元です。
5代目の小泉貞吉の時代から屋号を「菊貞」と名乗っています。
屋根瓦は”小泉製瓦”として、工芸品は屋号である”菊貞”を販売ブランドとしています。
代々続く屋号を使うことにより、原点に立ち返りつつ、新しい作品を創り出します。

・桜井漆器(株式会社桜井漆器会館)

桜井漆器は、約250年の歴史を持ちますが、江戸時代には桜井で製造した漆器ではなく、紀州の漆器を仕入れ、椀舟と呼ばれる舟で中国・九州地方へ行商していました。ところが、行商人は地場で製造し販売する事で、より利益を上げようと考え、桜井で漆器製造を始めたのが最初だと言われており、桜井は“販売”から産まれた漆器の産地になります。
漆器の製造にあたり、五つの産地(紀州・輪島・山中・越前・会津)より職人を招き、技術指導を受けた為、各地のエッセンスを集めるという変わった個性をもっています。
また、漆には接着剤の効能もあり、接着剤のように「しっかりとくっついて離れない」という意味から、“末永くお付き合いができますように”と願いを込めた『人と人を繋ぐ』縁起物として、昔から記念品やお遣い物にも利用されてきました。
現在では、実用品から飾る物、素材も様々な物に漆を塗ったり蒔絵を施すなど、古き良き伝統と意味を大切に守りつつも新たな漆の世界を追求しています。

・木工(有限会社近藤木工)

KD-CRAFTは、1969年に創業した「近藤木工」から生まれました。
長年にわたり培ってきたオーダー家具の設計・製造技術を、もっと身近に感じていただきたいそんな想いから、2017年に新たなブランド「KD-CRAFT」を立ち上げました。
最初の一歩は、ハンドメイドサイトで販売を始めた「腕時計スタンド」。
熟練の職人が一つひとつ手掛けるその作品は、やがて多くの方に愛され、今では時計スタンドをはじめとした多彩なプロダクトへと広がっています。
私たちのコンセプトは 「One in the world ― 世界でひとつ」。
「求められている以上のものを、どれだけ超えて届けられるか」
その挑戦の精神を胸に、常に想像を超えるモノづくりを追求してきました。
KD-CRAFTが目指すのは、ただのプロダクトではなく、暮らしの中で長く愛される存在。これからも「クオリティ重視のモノづくり」を軸に、世界にひとつの価値を届け続けます。